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映画『検察側の罪人』~本当の正義とは何か?

こんにちわ。

コロンボです。

 少し前になりますが、先日の10月1日の月曜日、ちょうど仕事が休みだったのと、映画の日でもあったのとで久しぶりに近くの映画館に映画を観に行きました。

 前回映画館で観たのは、5月20日の『レディー・プレイヤー1』でしたので、4か月弱映画館に来なかったことになります。

 なかなか来る時間が作れないとはいえ、もう少し映画館で映画を観るくらいの余裕は持ちたいですね。

 

 で、今回は『検察側の罪人』を観にいきました。

 


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あらすじ

東京地方検察庁刑事部に配属された検事の沖野啓一郎(二宮和也)は、有能で人望もある憧れのエリート検事・最上毅(木村拓哉)と同じ部署になり、懸命に仕事に取り組んでいた。あるとき、二人が担当することになった事件の容疑者に、すでに時効が成立した事件の重要参考人・松倉重生が浮上する。その被害者を知っていた最上は、松倉に法の裁きを受けさせるべく執拗(しつよう)に追及するが、沖野は最上のやり方に疑問を抱き始め......。

シネマトゥデイ (外部リンク)

 

  基本情報

  2018年公開 123分 日本

  監督 原田眞人

  主演 木村拓哉 二宮和也

  原作 雫井脩介

 

 木村拓哉、二宮和也という2大スターの初共演の話題映画である。二人の共演は初めてではあるものの、双方ともジャニーズで実績を重ねてきた人気タレントであり俳優であるため、世間の注目度は高いと推測される。

 8月24日公開で、10月になった今でも上映中と言うことがその注目度を物語っている。

 ぼくが観た10月1日も、平日であったにもかかわらず(映画の日と言うことを差し引いても)観客は思いのほか多かった。さすがの集客度だ。

 

木村拓哉と二宮和也

 やはりこの映画の話をするのには、まずこの二人のことを言わねばなるまい。率直に言って、二人の演技はとても良かったと思う。二人とも自分の演じる役柄をしっかりと考えて消化して演じ切っていた。

 

 木村拓哉についてよく言われることは、どんな役をやっても結局は「木村拓哉は木村拓哉だ」というようなよく似た演技になってしまい、鼻についたり、嫌味で見飽きたということだが、今回はその点は鳴りを潜めており、新たな木村拓哉を観られたのではないか、と思っている。

 

 二宮和也はについても、若手の検事役を見事に演じており、圧巻だったのは、酒向芳演じる容疑者松倉を尋問するシーンだ。凄みのある演技で容疑者である松倉を追い詰めるあたりは、単なるアイドルではない本当の役者を観た思いだった。

 

3人の悪役の存在感が半端ない

  この映画のもう一つの見どころは、悪いやつら3人の存在感であろう。

 まずは、闇の社会のブローカー諏訪部役の松重豊だ。松重豊は、いい人の役からこわもてまで何でもこなす名バイプレイヤーであるが、この映画での気味が悪いくらいまでの凄みのある演技は脱帽ものであった。

 

 次に、容疑者の松倉役の酒向芳。ぼくは酒向芳のことを知らなかったのだが、主に舞台の方で活躍をしてきており、近年は映画にも出演することが多くなってきたようである。

 この酒向演じる松倉っていうやつが、とにかく憎たらしいのである。そしてモンスターのような雰囲気をまとって、本当に気持ちを逆なでする演技をするのだ。実生活においても、こんなやつとは絶対にかかわりたくない、と思わせる怪演を見せている。

 

 最後に、もう一人の容疑者弓岡役の大倉孝二。名脇役の彼はこれまでもいろんな作品に、ある時はコミカルにある時はシリアスに、と様々な顔で出演している。ここでは、常にしゃべり続ける、気の小さいチンピラのような役を演じている。木村拓哉との掛け合いの中には、結構アドリブも混じっていたようである。

 

 悪人三人の役を、彼らがそれぞれ独特のフィルターを通じて演じることによって、この作品にどす黒い染みをなすりつけるような、なんとも言えない邪悪な印象を植え付けることになっているのだと思う。 

 

物語として

 物語の主軸は、本当の正義とは何か?を問うものだと思う。

 検事の最上(木村拓哉)は、復讐という正義の旗を振る非正義、ヒーローでありながらアンチヒーローでもある。

 そして、対するもう一人の検事沖野(二宮和也)は、あくまで正義を貫く若手検事である。

 最上の正義を継承する沖野は、過去の復讐のために一線を越えてしまった最上に対して疑問を抱き、その罪を暴こうとする。

 物語にはそれほどミステリー性はないが、感情と正義を天秤にかけるように、観る者は最上にも沖野にも、どちらにも共感してしまうのだ。

 そこが、この映画の見どころであり感じどころなのだろうと思う。そして、結論は観る者にゆだねられる。

 

感想

 真犯人が判明する流れについては、ちょっと安易な設定でもう少しひねりが欲しかったところであるが、全体的にはとても面白い映画だったと思う。

 美術も印象的で、最上と諏訪部が密会するバー「チンドウィンの奥」は非常に独特で記憶に残るつくりだった。

 また、途中で放り込まれる前衛芸術のような踊りや、最上の家族、インパール作戦とそれを描いた「白骨街道」という本など、それぞれが独立しているようでもありながら、最終的にはこの物語の影の部分を際立たせているように感じた。

 

では。

 

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